未来志向の組込み開発:C++のメリット/デメリットを具体的に理解して導入を検討しよう

日本は組込みソフト開発において今なおC言語が幅広く使用されています。一方で、C言語にオブジェクト指向を導入したC++言語は組込み開発現場における普及は限定的です。背景には、C++を採用することで性能低下やコードサイズの増加が生じるというデメリットへの懸念があります。しかしながら、具体的にどの機能を使用するとどれだけのサイズ増加や実行速度の低下が見込まれるかという情報はあまり広く共有されていない状況です。

C++採用のメリットについても理解することが重要です。C言語では実現困難な機能がC++には備わっており、それらを活用することで開発効率や機能拡張の可能性が向上します。また、ソフトのアーキテクチャを構築する際にもC++の特長を活用することができます。

組込みシステムの視点から見ると、単なる機能実装だけでなく、機能安全性やセキュリティ、ソフトのアップデートなどにも適切な対応が求められます。今後のソフト開発において、それらの側面にも配慮し、どのようにソフトを構築・メンテナンスしていくかを検討することが重要です。このため、C++導入を検討する際は、メリット・デメリットをバランス良く把握し、システム要件に合致する適切な選択を行うことが必要となってきます。

本ウェビナーは、技術的な内容を3つのPartでご説明し、今後のソフト開発をどうしていくべきか?について考えるきっかけにしていただければと思います。